住宅ローンをどこから借りるかをどうやって決めればいいのでしょう。
「そんなこと、不動産会社にまかせればいいではないか」と考える人もいるかもしれません。 たしかに、不動産会社にとって住宅ローンの申込みは日常業務なので、買う人が自分で手続きするよりもスムーズなはずです。
でも、不動産会社が取り引きしている銀行は限られます。 必ずしも自分にとってベストな選択ではないかもしれません。
馴染みのある銀行や金利が有利な銀行など、借りる銀行を自分で見つけてきてもいいのです。 というより、「住宅ローンをどこから借りるかは自分で決める」ぐらいの心がまえがほしいところです。
なにしろ買ってから何十年もローンを返していくのは自分自身なのですから。 さて、ローンの申込み手続きですが、不動産会社の紹介してくれた銀行に申し込む場合は、その不動産会社が手続きを代行してくれるケースが一般的です。
一方、自分で銀行を見つけてきたときは自分で銀行窓口へ行って申し込むことになるでしょう。 なお、公庫を使って中古住宅を買う場合は自分で銀行窓口に出向かなければなりません。
いずれにしろ、ローンの契約(正式には「金銭消費貸借契約」といいます)のときには本人が銀行へ出向くことになります。 銀行は平日の昼間しか営業していないので、普通のサラリーマンなら有給休暇などで都合をつけることになるでしょう。

一生に何度も経験しないイベントなので、そのくらいは覚悟しておいてほしいものです。 申込みには所定の書類をそろえます。
書類を大きく分けると、借りる人の収入など返済能力を証明するための書類と、購入する住宅の担保価値や契約内容を審査するための書類の二種類です。 とくに公庫を利用する場合はかなり書類が多岐にわたります。
公庫を借りるときの必要書類を表にまとめておいたので参考にしてください。 なかでもマンションで「はじめてマイホーム加算」を利用する場合など、過去五年間にどんな家に住んでいたかを証明しなければならないので、書類集めも仕事です。
現在、賃貸住宅に住んでいる人は、賃貸借契約書をなくさないよう保管しておきましょう。 土壇場になって「あの書類がない」なんてことにならないよう、その他の必要書類も早めに入手しておくことです。
土地を買って注文住宅を建てる場合、土地の購入は売買契約ですが、建物については工事請負契約を結んで建設会社に建ててもらうことになります。 建物を建ててもらうには、まず建設会社選びから始めなければなりません。
展示場に行ってモデルハウスを見学したり、情報誌などをもとに資料を請求して比較検討します。 家を建てる場合、情報収集の段階からいきなり建設会社を一社に絞ることはむずかしいでしょう。
なぜなら、あらかじめ購入価格が示されている建売住宅と違い、自分の希望する家がいくらで建つのかが明らかではないからです。 そこで、気に入ったハウスメーカーや工務店を何社かに絞り、それぞれの会社に希望条件を伝えてラフプランを作成してもらい、あわせて工事費の見積もりを出してもらいます。
このように数社から見積もりをもらうことを「相見積もり」といいます。 数社からのラフプランと相見積もりを比較することで、「希望を満たしてくれる建設会社はどこか」「工事費が他社に比べて割高ではないか」といったことが見えてくるでしょう。

はじめから一社だけに依頼していたのでは、なかなか判断できません。 家を建てるときに相見積もりをとることは、いまではほぼ常識になっています。
建設会社のほうでもそのへんの事情は心得ているはずなので、見積もりをもらったからといって「契約するのが当然」ということにはならないでしょう。 ただし、買った土地が建築条件付きの場合は建設会社があらかじめ決まっているので、相見積もりはとれません。
建設会社を選択する手間がはぶける半面、工事費やプランの比較はできません。 相見積もりをとったときに、建設会社によって工事費に大きな差が出ることがあります。
工法やプランによる違いもありますが、見積もりに含まれる工事費の範囲が異なっているケースもあるのです。 家を建てるときの工事費は通常、本体工事費と別途工事費に大きく分けられます。
建物そのものや建具、設備などが本体工事、屋外の電気工事や空調工事、外構工事(門扉・フェンスなど)などが別途工事です。 本体工事の範囲は各社ほぼ同じですが、別途工事費の範囲が会社によって異なることがあるので要注意です。

もし見積もりの金額に大きな差があったら、なぜそうなるかをよく説明してもらいましょう。 建設会社を一社に絞れたら、いよいよ契約ですが、その前にまだすべきことがあります。
実施設計と工事費内訳明細書をつくってもらうことです。 実施設計とは、実際に工事を施工するための設計図。
基礎はどういう形状にするか、床組・小屋組をどう組むか、設備をどうやって配置するか、といった細かい部分まで、設計図を見ればわかります。 一方、工事に必要な材料を書き出したものが工事費内訳明細書。
構造や外部・内部仕上げ、設備などの項目ごとに一つずつ丹念にチェックします。 実施設計と工事費内訳明細書をチェックして納得がいったら、ようやく契約です。
工事請負契約では重要事項説明は義務づけられていないので、契約書そのものを慎重にチェックします。 契約書に書かれてある内容で、最も重要なのが工期。
着工と完成の時期が年月日まで書かれているかチェックします。 ここがあいまいだと、工期が遅れたときに催促しにくくなってしまいます。
「履行遅滞違約金」の取り決めをしておけば、工事が遅れたぶんの違約金を請求することが可能です。 契約書に記載する請負代金額は本体工事費だけでなく、別途工事費も含めた金額にしてもらったほうが無難です。
見積書の金額と食い違いがないかどうかも確かめましょう。 契約約款については、保証やアフターサービスの期間を確認します。
基礎や床、柱や屋根などの構造部分については一○年間の保証を設ける住宅メーカーが増えてきました。 一〜二年間の保証しかないのであれば、改善を要求したほうがいいでしょう。
工事が始まれば、騒音や振動などで隣近所に多かれ少なかれ迷惑をかけることになります。 少なくとも工事が始まる三〜四日前までには、近隣へのあいさつを済ませておきましょう。
いざ工事を始める直前になると、ほとんどの施主が地鎮祭といわれるイベントを実施します。 必要な道具や神主さんの手配などは、建設会社側でしてくれる例が多いようです。

基礎工事が終わって骨組みが出来上がると、上棟式が行なわれます。 意思疎通を図ることを目的に、職人さんや設計担当者、営業マンなどが集まって簡単な宴席を催します。
公庫を利用して家を建てる場合、上棟式が終わって屋根工事が完了すると現場審査が入ります。 その後必要な場合は公庫から中間資金が交付され、建設会社に中間金を支払うことになります。
外壁工事や電気配線工事、造作工事などを経て、ようやく建物の完成です。 引き渡しを受ける前に施主が建物を検査し、不具合があれば補修してもらいます。
引き渡しの時点では、依頼しておいた補修が完了しているかどうかを確認してください。

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